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患者さんの話 | 野田市東宝珠花の鍼灸なら【栗原治療院】 - Part 2の記事一覧
【心が定まったら相手を信じて話す】
今年の4月から院内の施術時間を増やしたかったので、
往診の仕事を半分ほど、仲間の先生にお願いした時に気づいたことです。
僕は、言いにくい事、相手にお願いする事、を伝えるのが苦手(会話も、話さなくて平気?待っている?ことが多いです)で、
多少嫌でも我慢して、何かのためになると自分に言い聞かせ、
開業して6年、どこへでも行って、ある程度の時間なら融通をして治療へ向かっていました。(もちろん開業当初は、そうしなければ生活できませんでした。)
だけれど、昨年あたりから、
もう少し院内で治療したい(体力的にも、治療効果的にも)、家族との時間を取りたい、他の予定(人と会う、勉強会の予定を入れる)を入れたい、もっと勉強したい(10年近く患者さんと向き合ってきた経験をもう少し言葉にしたい)と心の中でウズウズとした想いが出てきてしまいました。
そして、タイミングよく助けてくれる先生が見つかり、
今しかないと思い、本格的に往診の患者さんから自分が退く決意をしました。
(大きな施術所ならそんな事当たり前なのかもしれませんが、自分にとってはとても大きな決断でした。)
「よし、年を越したら初めの施術の時に話そう!」と思いました。
けれど、言わなきゃ、言わなきゃと思いながらも、
「正月のお休みは辛かったよー」などと言ってもらえると、
「まだ、完全に煮詰まってないし、2月にしよう…」と言えず、
更に2月の頭にも言えず…
結局、言えたのは、2月最終週くらい…
患者さんにも準備があるだろうに…ごめんなさい
そして、いろんな意味で本当にごめんなさいでした。
変更、入れ替えを相談する事が、
伝える前、頭で考えてる時は、
不安で仕方なく、嫌な顔、無責任だなと思われたり、ギリギリになってしまって迷惑をかけてしまったなど、色々な思いでいっぱいでした。
とっても怖がっていました。
今書いていると何で言えなかったんだろうと不思議なんですが。
実際、心を定めて、腹を据えて、正直に、患者さんに伝えてみると、
皆さん、背筋を伸ばして、目をしっかり見て、「いいですよ」とか、「はい」とか短いけれど温かい返事をしてくださいました。
心配してた自分が本当に恥ずかしく、情けなくなりました。
自分のやりたいこと、考えを応援してくれていると感じられたからです。
後から思い出すと「残念」や「えー」なども全く仰らず、
皆さんの温かい目を思い出すと今でも、心がギューとなり、ふるふると震えます。ありがたいなぁと。忘れちゃいけないなぁと。
普段の会話、声をかける事なども簡単にするのが苦手だなと思っているけれど、
それは矢印が自分ばかりに行っているんだなと。
〜だったらどうしよう、シカトされたらどうしよう、反応が悪かったらどうしよう、あとは、面倒くさがられたらどうしようなど。
でもでも、今回の件で気づいた事は、
言いにくい、緊張する
というのは、相手を信用していないことになるんじゃないか。
最善の用意、相手に負担のない準備を考えたら、
あとはタイミングを見て、受け取る相手を信じて話す。
しっかりと心に決めて話した言葉に、
想像していない言葉が返ってきてもそれは一度受け入れ、
あとは相手の課題と思っても良いのかもしれないなぁ。
それに、おそらく心に決めたことなら、そんな言葉は返ってこないし、
きっと後悔はしないんじゃないかなぁ。
「心が定まったら相手を信じて話す。」
怖がる必要なし!
普段の会話も、相手を信じて話す。
こっちはもっと気軽でいいか^^;
相手が嫌そうでなかったら、無責任にただ話す。
日々、これからが豊かになる、小心者の僕の良い気づきになりました!
ありがとうございました。
若い先生の良いところ
「痛みや場所、様々なことが言いやすい、他の話もしやすい」
「それは、50歳過ぎの先生には言えない。
痛みの場所がずれていても、忘れてしまっているのかもと思うこともあるけど、言いにくい。
こんなおばさんでもそうなんですよ」
「だから、実はもやもやして治療を受けて帰ってくることがある」
「若い先生~言いやすい先生、技術を向上しようとか、少しでも良くなってほしい気持ちが伝わる先生~の場合は、それがとても良い、優位なところ」
と患者さんに教えてもらいました。
開業当初は、聞かなくても触ればわかるような「先生」にならなければいけない!と思っており、変なプライドがあった気がします。
患者さんに色々なことを聞くことが不要だと思ったり、治療に集中した方がいいと思っていました。
今思うと、色々聞く知識も少なかったし、自信がなく、コミュニケーションが怖かったのだという面も多くあった気がします。
だから、自分ひとりで、身体を変えていこう!変えてやろう!などという気持ちが根底にあったのだと思います。
頭では、話を聞いて、その人に合わせて、丁寧になどと分かっていたのですが、経験と知識、自信などが追い付いていなかったのだと思います。
それは今でもたまに顔を出し、効果について確認するのが怖いなぁなどと、しなければならないこと・聞きにくいことにストップをしようとしてしまうことがあります。
ですが、患者さんの言葉を受けて、
「開業したし、業界に関わって10年以上過ぎたけれど、まだ自分は若い、若造なんだ」と
そうなんだから、「変なプライドは捨てて、効果についてでも、何でも患者さんに聞いたらいい」「若いうちの特権」
一度聞いたことなどは忘れてはいけませんが、
そうやって、しっかり向き合っていこうと改めて
「患者さんと真剣に向き合う」
「患者さんと一緒に治療をしていく」、
「オーダーメイドの治療」
という、鍼灸の世界、治療の世界でよく使われるフレーズが少しだけ自分のものになってきた気がします。
「患者さんと世間話だけでなく、真剣に身体の話もできる事」
してきたつもりで、当たり前過ぎるのですが、これはとっても大切なことです。
とても大事なあと一歩だと気が付きました。
今自分は、
やっと自分のしていることに自信をもって、
自分ができる事、判断できる事が増え、色々なものが受け入れられ、取り入れられ、
先生なら何でも分かる という態度でなく、分からないことは分からない。知らないことは教えてもらう。
一緒に身体を良くしていく、少しでも楽になっていきましょう、という、
とても穏やかに前向き自然に患者さんの前に立てる、向き合えるようになってきました。
また、経験年数、人生経験では、先輩方には及ばないところもありますが、
「どこにでも触れられる手、どこにでも刺せる手」を持っているという小さな自信はあります。
ですので、
分からないこと、原因不明の状態、これからの身体のことなど、患者さんと一緒にそれを探しながら、
少しずつ、焦らず、身体を、生活を良くしていけたらと思います。
「ベッドに横になったら、何も考えたくない、話したくない方」もいます
「本当は、身体についてもっともっと聞きたい方」もいると思います
「初めてで、何もわからない方」
「もうすべて任せたい」いろんな方がいると思います。
当院へ来院される方は、モヤモヤしないで帰ってもらいたいんです。
黙って受けろ!とも思いませんし、
話して~とも思いませんし、
聞きたいことがあったら、遠慮なく聞いてほしいですし、寝たかったら寝てほしいです。
ただ、身体を良くするために必要な問いは、どんな状態でも聞きますので、教えてください。
それから、治療に慣れてきて、温かいお灸(灸頭鍼)の時、うっすら寝息を立ててもらえると慣れてきたのだな、鍼が効くなという感覚がするのでとても嬉しいです。そのあと、仰向けになった時、お顔がうっすらピンク色になっていると、自律神経、血流もかなり整ったな、良い方向へ行くなと心の中でガッツポーズをしてしまいます。(話がずれました)
いつかは身体を診て、問診をして、ぱっぱっと痛みも全くなく、魔法みたいな鍼灸治療ができるといいのですが、
今は患者さんと一緒に身体を良くすることに全力で取り組みたいと思います。
ご相談ください!
治療時間は全力で、迷わず自信をもってやっているのですが、
治療後、ふと時間が空くことがあると、
「あの時こう伝えればよかった…」とか、
「あの鍼もう少し柔らかく打って、その代わり鍼の数を増やせばもっと鍼を気持ちよく受けてもらえたかも…」とか、
「頑張って来てもらっているのになかなか症状が変わらないな」とか、
「こう説明すればもっと安心してもらえたかも…」とか、
「治療後、いつもと少し違う表情だった、何かあったのかも…」とか、、、
頭の中にポーンと浮かんできて、頭の中をグルグル回ってしまうことがあります。
気にし過ぎや、準備不足、経験不足、力不足と言ってしまえばそれまでですが、これはなかなか苦しいです。
これに似た話をたまたまベテランの患者さん(うちでも数年、その前も様々な治療院へ通っていた方)と話す機会があって、
「それくらいみんな考えてくれたら、いいのにね。特にお医者さんとかもね」と何気なく話されていて、
竹村先生の師匠の関先生が「お医者さんができないことをやる」と言っていたそうで、
技術的なこと以外に、これもその一つなのかなと。
忙しい病院と違って、一人一人との距離が近く、治療後もその方の事を考えられたり、心配できる。
これが今は良いか悪いか正解なのかは分かりませんが、
治療後の頭の中グルグルもしっかり受け止め、
次回または他の方に活かし、苦しいけれど消化し、向き合っていきたいと思います。
思い出せば、修業時代や他の所で雇われていた時は、こういうことではほとんど苦しまなかった気がします。
少しは気になったけど、電車に乗れば忘れていた気がします。
それから、
「そういうの(気にしてくれている)は、こっちに伝わるのよ」とその方は言ってくださいました。
半分、元気づけてくれる意味があったのかもしれませんが、グルグルも悪くないなと思えてとっても楽になりました。
悩みすぎて、自信を無くしたり、そう見えたりするのは駄目ですが、
健全な悩みは、反省?は、チャンスで、より成長するために必要なのかなと思います。
「いい仕事ですね」と患者さんに言われることがあります。
「初めは定年もないし、人に喜ばれやすい」とそんな程度に思っていましたが、
今思うことは、
「丁寧な仕事を、自分のペースで納得して、すること、できることは気持ちがいい。」と言うことです。
そして、そうできる仕事はとても「贅沢な仕事」だと思います。
もちろん、鍼灸は、相手があってのものなので、自己満足になってはいけませんし、結果が出なくてはいけません。
自分も、患者さんも良いこれからの時間を送っていけるよう、日々努め、勉強をして、
施術の時間を大切に共有して、少しでも多くの方が笑顔になってもらえたらとっても嬉しくて、幸せな事です。
人間はどうしても気がゆるむときがありますが、
一本一本の鍼を大切にしながら、お一人お一人のお身体としっかり向き合っていきたいと思います。
忙しく、慌ただしくなってしまうこともありますが、
わずかの治療時間、しっかりと共有し、大切にしていきます。
最近は、やっと苦しい修業時代を耐えてよかったなと思える日がとても増えました。
ありがたいことです!
第七十二候 「鶏始乳 (にわとりはじめてとやにつく)」
七十二候が大寒の末候に変わり、春の気配を感じた鶏が卵を産み始める頃となりました。
養鶏が中心となった現代ですが、本来、鶏の産卵期は春から初夏にかけてで、卵はその時期にしか生まれない貴重品だったそうです。
情報発信について
今まではブログや情報発信なんて…と思っていましたが、
自分が直接関わって触れて鍼灸治療をするだけでなく、
しっかり自分が実感したり、勉強した知識・考えた事が間接的にでも何かの役に立てればそれも健康・元気に貢献できるのではないかと思い誤解を恐れず今年は文章を書いてみようと思います。
一年前、しっかりしたホームページを作成したのも、
「しっかり仕事をしているなら、良い事をしているなら、知っている人だけ気づく人だけ、分かってくれる人の中だけで仕事をしているのは、それも傲慢、努力不足だよ」
「そうすると色々な事を言ってくる人がいるけど、信頼できる人見守ってくれる人を見つけて信じて、誠実に目標に向かっていけば良い。日々勉強だけどね!」と患者さんのご家族の方が激励してくれたからでした。
他にもホームページの問題点を的確に指摘してくださったり、温かい言葉をいただいたししました。
人をこれだけ奮い立たせ、元気にできるのか!と当時を思い出して有難いなぁ、すごいなぁと再確認しました。その自分の心の変化感じ方、その方自身の存在もとてもとても鍼灸をするにあたっても勉強になっています。