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HSP(Highly Sensitive Person)気質からの自律神経症状にお悩みの方へ

2020.05.09

当院に来院する方にこんな方が多いです。

HSP=敏感すぎる性質・気質(Highly Sensitive Person)
よく気がつく性格?、気にしすぎる性格?

これは90年代のはじめ、
繊細な人についての研究をはじめたエレイン・アーロン(Elaine Aron)博士によって付けられた「人の気質」を表す名称です。
アーロン博士によると、人口の約20%の人はHSPだといいます。

当院へいらして何度か治療を進めていくうちに
自律神経失調症に悩む方、精神薬服用中の方、原因不明の症状に悩んでいる方の中にこの気質をお持ちの方が多いなぁと気づき、この気質を頭に置いて治療をすすめています。

 

少し長いですが、最後の「おわりに」でHSPの方へぜひお伝えしたいことを書きましたので、
そこだけでも読んでもらえたら嬉しいです。

 

HSPの方は、
神経が絶えず休みなく働いている
常に体の心のアンテナを張っていて、感度が良いです
その分とても疲れやすかったり、不意にメンタル的に弱ってしまったり
でも
創造性、芸術性、思いやり、癒しの心を持つ
とっても素晴らしい性質なんです

 

自分の心や心身の不調がどこから来るのか、なぜこんなに疲れやすく、どうして一度にたくさんのことができないのか、いつからマイナス感情が多くなったのか、不安や抑うつはなぜ良くならないのか、、、

原因不明の症状、生きづらさ、困った気持ち原因の1つHSPがあると私は思っています
HSPが安心・安全や信頼の得られない環境に置かれると、様々な身体症状や精神症状になって表に出てきます

・身体疾患
過敏性腸症候群、多汗症、生理前症候群、慢性疲労症候群
化学物質や電磁波の過敏症
不眠症、過眠症、悪夢、入眠時幻覚、ナルコレプシーなど睡眠障害
緊張性頭痛、偏頭痛、繊維筋症など慢性疼痛症

・合併しやすい精神状態
パニック症、社交不安症、強迫症などの不安障害
抑うつ不安症、うつ病、気分変調症などの気分障害
記憶の空白、フラッシュバック、幻声、内在性人格、離人感、現実感喪失などの症状を持つ解離性障がい
自主思考、気付き亢進、被害念慮、思考停止、記憶障がいなどの症状を持つ統合失調症的な状態

→なぜ精神症状が出るか
慢性のストレス状態が続くと
交感神経、副交感神経(興奮集中とリラックスの神経)の両神経系がともに高ぶった状態になり、限界を越すと神経活動がシャットダウンしてしまう「超限界抑制」をきたすと言われている。
また、長期の神経の高ぶりはセロトニン神経系の活性を下げて、不安・抑うつ状態をもたらします

 

 

でも、HSPは
病気や障害ではなく、欠点でもなく、間違いなく長所です!
気質は変えられないけれど、
自分を知る→心構えを作る→対応法を身につける
頑張り過ぎない
自分の力を最大限発揮できる空間、ルーティンを作る、自分を活かす環境を知る
すると素晴らしい力を発揮します!

 

よく言われているHSPの特徴です
・周りが気になる
・嫌だと言えない
・傷つきやすい

細かくすると
・色や音、においなどちょっとした刺激が気になる
・周囲の人の気分や感情に左右されてしまう
・とても疲れやすく一度にたくさんのことができない
・いつも相手に合わせて「いい子」でいようとしてしまう
・つい相手の事を考えすぎて嫌だと言えなくなる
・ひとりになる時間や空間があると助かる
・夢や空想がリアルで現実と混同してしまう
・監視や評価や時間制限などをされるのが苦手
・感情、言葉、行動を表に出せず抑え込んでしまう

素晴らしい面も
・1つの空間から人よりたくさんの情報を得ることができる
・相手のことを良くも悪くも考えすぎてしまう
・他人の感情・気分・言葉に共鳴する力が強い

 

HSPの根底
「深く処理する」
「全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い」
「ささいな刺激を察知する」

遺伝子で決まると考えられています

適応障害、トラウマ治療の際にも、トラウマ症状の背後にHSP気質がどれだけあるか視野に入れておくことが大切
生まれ持った特性や気質は変えられなくはないですが、環境によって二次的に生じたものは手放し、生まれ持った一次的なものは受け入れる勇気が大切

 

 

少し繰り返しになりますが、
良い面悪い面や特徴、自身への理解へ

・音やにおいに敏感、人の小さな動きなども感じ取れる。

・情報が多すぎたり、不快すぎると、負担になるけれど
よく考えると、先が読めたり、相手の気持ち考えが入ってきたりする。

・いつ頃から意識?自覚?
10歳頃から「敏感すぎる自分」を意識し始め
自分は周りの子たちとは「何か違う」思い始める。
良く働けば自分は何かできると思えるし、守られていると思う
けれど悪く作用すると、「何かおかしい」と気になり出したり、「みんなと同じにならなければ」と焦りやプレッシャーを感じる

 

・様々な刺激に敏感
○視野
人が多いところで動きや視線に人酔いをしてしまい、ぐったり
普通の人には気づかない様々な色、光、もの、出来事を無意識にとらえ、感受して、違和感を感じたり
○聴覚
外や隣の物音や声が気になる
人並外れた音感があり、不協和音に気を取られたり
○触覚
衣類の素材やタグやしめつけが気になったり
触れられることに敏感だったり
○嗅覚
部屋や人のにおいが気になって気持ち悪くなったり
人の気づかない匂いに気付いたり
○味覚
食べ物や薬の味や食感にこだわりがあったり
ちょっとした味付けの変化に気付いたり
○他
化学物質 気圧 電磁波に体が反応
普通の薬の量にも関わらず副作用が出たり

普通の人には感じてもらえないので、この感覚や疲労感を誰かに伝えようとしてもなかなか分かってもらえない

 

・周りの気分や感情・雰囲気、気の強さに影響を受けてしまう。
人の心にも気分にも共鳴、共感してしまう
マイナス感情・言葉・気分が体に入ってきてしまう、もらってしまう
相手と一体化してしまう

自分と他人の問題を区別し、自分を守る境界線が弱い=
相手の心を見通してしまい、相手を思いやる心が強いが、
失敗や嫌な思いをさせてしまうと、自分を責め、自分に自信を持てなくなることがある

細かいことをたくさん察知出来るので、多くのことは自分で分かっているが、
相手のことも考え過ぎてしまうので、自分の本音本心を隠し、相手に合わせられることができる→疲労
自分のペース、信頼されたり、制限などがなければ非常に高い能力を発揮できる!

 

 

考え方、対策編

・「いつも悪いのは自分」と考えてしまう、しっかり原因、再発防止を考えて反省したら、後は相手のせいにしよう!
100%こちらが悪くなければ、相手とこちら50%50%でおさめる
まあ、どちらのせいでもないし、どうでもいいことになることもほとんど

・「頑張ろう」と思うのは疲れているサイン、頑張らず休憩
もう頑張っている。しばらくは、自分を守るサインにしたがって心身のバランスを取る。今までどちらかに無理をさせていたことが多いから。
焦らない。

・一緒にいたら自分の生のエネルギーが吸い取られ、負のエネルギーを注ぎ込まれる環境・相手から離れる
1人の時間、空間
癒しの音楽、絵、写真、動物、鉱物のある空間
気のおけない仲間や気軽に話せる人がいる環境
にいる

 

 

こんな時ピンチ!編

大きな環境によるストレスにより
親子関係、仕事、学校など

心のマイナス感情が多くなってしまうと、
愛されない、大切にされない、価値を置かれない、無視される、責められる、気持ちが通じないなど様々な思いに心が支配される。
寂しさ、孤独感、怒り、絶望、空虚、寄る辺のない不安感、孤立無援感、激しい落ち込みなどを経験
見捨てられる不安

白黒思考:極端な思い込み傾向
感情:行動が不安定になり対人関係不安定
行動化:自傷行為、迷惑行動

 

 

心構え、腹を決める編

ありのままの自分を受け入れる「これでやっていくんだ」「このままでいいんだ」
プラス感情もマイナス感情も、どちらも大事にする

日常のふとした瞬間に普段忘れていた感情感覚が蘇り、苦しくなることがある。
感情感覚を麻痺させている状態だと、身体症状・パニック・疼痛に襲われることがある。
マイナス感情、良い感情、なんでも自分OKと気付く。気持ちも無視したり、抑えたり、隠したりせず、気づき、認め、受け入れる「そうなんだね」と自分に言ってあげる。難しいけど。

 

 

具体的な対処法編

思いを書き出し、誰かに受け取ってもらう。話す。

一通り考え考えがぐるぐる回りそうだったら、オポノポノ(全然違うけど、ハワイのお経みたいなイメージ)をする。過剰に考えそうになったらひたすら「ありがとう」と言って考えさせない。1度は考えた方がいいかも。同じ悩み、考えても仕方ないことなら「ありがとう」を言って考えさせない。結構おすすめ。

自律神経を整える
心の癖・HSPを知る
質の良い絵、音楽、本などに触れる
波長の合う友人と話す
運動に没頭する

 

 

おわりに

HSPはとにかく責任感が強く、自責の念が強すぎるので
「自分はこれでいいんだ」「この自分でやるしかないのだ」「これしか方法はないのだ」と自覚した時、人にはわがまま、こだわりなどと言われるかもしれませんが、自分本来の力を発揮できるようになります。

そしてそれが実は丁度良いことが多いです。

 

「監視や時間制限や評価を受けず」「人に邪魔されないで」「自分のペースで好きなようにできる」仕事や役割につけるとありのままの力が発揮されます。

自分が楽しみ、ペースをつかめる雰囲気・環境を見つけたり、
小さなプラスが積み重なっていく言葉、場所、習慣を探求しましょう。
HSPの方に大きなエネルギーがあると、周りの方はとっても安心し、楽しくなり、幸せです。

あなたに会いたいと思います。

 

HSPは純粋で感度が高く直感に優れていますが、
自他を区別し自分を守る境界線(自我)が弱いので、周りの負のエネルギーに狙われたり、エネルギーを吸い取られてしまう傾向があります。

自己の成長、元気でいるためには、
「苦手なものとは物理的な距離を取り」「ネガティブなものを吐き出し」「自分を守るシールドを作り」「こまめに休憩をとり」「一人の時間を確保する」

人は生まれ持った特性や気質だけでなく、親や地域や時代の常識、価値観など様々な環境の中で生きていきますが、

あなたの能力「思いやり、誠実さ、バランス感覚など」を十分に発揮するため、
自分のHSPの気質を知り、認め、
マイナスエネルギーからは距離を取り、たまには愚痴を言い、頑張り焦り過ぎず、自身を自然に高めていきましょう!

 

周囲から理解が少ないこともあるかもしれませんし、
もしくは、周りに合わせ過ぎ窮屈なこともあるかもしれませんが、
誠実に生き、たまに人間らしくお間抜けなこともして、自分の感覚に正直に過ごせば、時間がかかることもあるかもしれませんが、

いつの間にか、頼れる人がいたり、良い出会いがあったり、素敵な場所にいられると思います。このHSPの能力を最大限生かしましょう!

心が震える出来事にたくさん出会えるはずです。

 

 

「敏感過ぎる自分に困っています コミックエッセイ」著者:長沼睦雄
から多くを参考にさせてもらい、自身の経験、臨床経験から文章を作成しました。

 

☆最近、この投稿を読んで、LINEからメッセージをくださる方がおります。
みなさんのメッセージ読んでいてこちらが勇気をもらえたり、優しい気持ちになれたり、元気をいただけます。
当院に通院されていなくてもお気軽にメッセージください。(何も売りつけたりしませんから 笑)
(2020年5月9日)

現在もメッセージを多数多数いただいております。
丁寧にしっかり受け取って返信しておりますので、
投函したお手紙の返事を待つような気持ちでお待ちいただけると助かります。
心を込めてお返事いたします。少々お待ちください。
カウンセリングやコーチングなどではありませんので期待しすぎず 笑
(2020年10月更新)

現在も多数のメッセージをいただいております。
私自身全てメッセージを丁寧に心を込めてお返ししたいと思っているのですが、現在はその作業が間に合っておりません。
できる限り返信はしたいと思っておりますが、現在はメッセージ送ってくださる方は、
大変申し訳ありませんが、返信を期待せずお送りいただけると助かります。
メッセージに目は全て通しております。
(2020年12月)

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僕、栗原洋は、
まだまだ何も具体的な事はないのですが
これから、鍼灸問わず、

「穏やかな、優しい、素直になれる」
関わり、空間が持ちたい!
そんな世界を作りたい!と思っております。

そして、そんな共有・場所・関係が、
これからはとても大切な気がしています。

そんな僕の発信に耳を傾けてお付き合い・協力いただける方は、
こちらからご登録いただけると嬉しいです。

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また、現在、鍼灸治療を通じて、

身体から、
こころ、
日々のパフォーマンスを
高める全身鍼灸をしています。

整った余裕のある身体は、
穏やかで、誠実な精神を、
質の高い、情熱的なパフォーマンスを、
発揮できます。

あなたの
「よりよく自分らしく大切に生きる」
生き方の、大切な土台になります。

鍼灸・お身体のご相談・ご予約が可能です。
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